今回もこちらの方法で過去問を解き、夫婦で交換採点をしました。
採点に活用したのは、こちらのふぞろい。
さらに診ゼミを活用して9月に復習をしています。
各設問ごとの私たちの回答とその点数を以下に掲載します。マーカーは加点箇所です。
なお、試験問題全文はこちらからダウンロードできます(模範解答はありません!)。
第1問
C社の創業からの事業変遷を理解した上で、精密小型部品加工業界におけるC社の強みと弱みを60字以内で述べよ。
ダンナの回答
強みは、超精密加工と超小型加工の技術力と精密部品の一貫生産体制を有していること。弱みは、X社に対する依存度が高いこと。(59字)
ヨメの回答
強みは、①超精密加工と超小型加工技術が得意なこと、②精密部品の一貫生産体制を持つこと、弱みは、X社1社への依存度が高い。(99字)
第2問
C社の切削工程で問題視されている加工不良率の増加について、その改善を図るために必要な具体的対応策を100 字以内で述べよ。
ダンナの回答
対応策は、①不良の原因の洗い出しを行い、②必要に応じて設備投資や修繕を実施するほか、③マニュアル作成や社員研修を徹底するなど再発防止に努める。④対応後、不良率をモニタリングしPDCAが回るようにする。(99字)
ヨメの回答
実際に発生した加工不良を記録してパレート図を作成し、どのような不良が多いのか把握する。多く発生している事象について特性要因図を作成して原因を抽出し、系統図を用いて対応策を書き出し検討する。(94字)
第3問
C社では、主要取引先X社精密部品事業部の国内部品調達および物流の合理化計画に対応するための対策が検討されている。この課題について、以下の設問に答えよ。
(設問1)
C社がX社の唯一の国内調達先となり、部品在庫管理および受注・発送業務の移管が行われると、C社にはどのようなメリットがあるのか、100字以内で述べよ。
ダンナの回答
メリットは、①業務委託費による売上増加、②X社との間で発生していた調整コストの削減、③顧客ニーズを製品にきめ細かく反映できる、④自社一貫生産により製品原価が抑制できるため製品に価格競争力が生まれること。(100字)
ヨメの回答
メリットは、①X社の国内調達部品を一括して取り扱うことで受注量が増加する。②X社の顧客の発注計画から実際の受注数量をより正確に予測し、原材料の在庫量を適正に抑えることができる。(88字)
(設問2)
X 社からの業務の移管に対応するためには、C社の生産計画や資材調達計画を今後どのように改革していくことが必要となるのか、160 字以内で述べよ。
ダンナの回答
全社的な生産計画を策定し、C社全体としての納品リードタイムが最小化されるようにする。具体的には、オンラインでリアルタイムに得られる顧客受注情報から、需要予測を精緻化し、当該予測に基づいて適切な資材調達・在庫管理を行う。また、生産部門間でもリアルタイムに情報共有が行われるようにし、生産効率が最大化を図るようにする。(160字)
ヨメの回答
①生産計画を1か月ごとではなく1週間ごとに作成する。②リードタイム1週間に対応するため品種ごとに製品の在庫または仕掛品を準備する。③他品種少量生産になるため、生産ラインを見直す。④資材調達は顧客の3か月発注情報に基づいて過不足のないように行う。(122字)
第4問
C社社長は、主要取引先X社で進められている国内部品調達先の集約化の動きに対応して、X社との取引を高める一方で、X社以外の販路開拓を行う方針である。この方針を実現するためには、中小企業診断士としてどのような提案を行うか、C 社の経営資源に注目して160 字以内で述べよ。
ダンナの回答
C社の強みである超精密加工と超小型加工の技術力の高さと精密部品の一貫生産体制を活かせるような分野を選択する。そのうえで、主要取引先であるX社と競合しないような業界に位置する販売先に対して、X社同様に受注・生産・発送・在庫管理をすべてC社が請け負えるよう交渉し、差別化を図るべきである。(140字)
ヨメの回答
①現在、新規受注などの営業業務については社長と専務の役員2名で対応しているところを、営業の人員を増やす、②精密加工の企業の展示会に参加し、新たな取引先企業と接点を持つ、③自社ホームページを充実させ、加工依頼の相談もお問い合わせフォームから受けられるようにする、④取引見込のある企業を調査し、サンプルを持って売り込みに行く。(160字)
結果と学び
結果
ダンナ:54点、ヨメ:35点
解説を見ると、「あー、与件ちゃんと読まずに、それっぽいこと書いた結果だな」と理解できるんですけどね…そろそろ、一度解き方を体系化したい時期かも…
学び
診断士ゼミナールの同事例解説やブログ記事などから得たこと
・第1問:診ゼミでは「営業力が弱い」を解答に入れると不適切とのこと(精密小型部品加工業界におけるという制約)。
上記はふぞろいとは相反する→深く考えないようにする!
・第2問:与件文→「自動旋盤の精度が低下している」と類推(但し、更新と書いてはNG)。
・第3問(設問1):業務移管→①生産計画の精度向上、②原材料調達の精度向上
・第3問(設問2):短納期化、小ロット化、多品種化
→生産計画=1週間ごとの確定発注情報、納品順に生産計画を考える必要
→資材調達計画=受注情報に応じて作成頻度を上げる、各週の在庫情報等を反映させる
・第4問:中小企業診断士として→気にしなくてOK!(診ゼミ)
伸びている海外市場を狙う+営業部を新設し海外営業担当者を採用・育成して営業力を強化する(少し無理があるような…)
本事例で整理しておくべき基礎知識
事例Ⅲの基本的な流れ
- 複雑な与件文の読み取り(SWOT分析)
- 既存事業の課題の分析
- 新規事業の課題の分析
復習すべき問題
- 第2問
- 第3問(設問1)
- 第3問(設問2)