本日から、少しずつ2次試験対策を始めることにしました。
私たちが使っているのは、この本です。多くの合格者が使っているということで、ついポチリましたw
4月末というこの時期においては、診断士ゼミナールの2次試験対策がまだ開始されてないことも一因です。この本を使ってみて日は浅いですが、独自の採点基準が掲載されているので、使いやすいは使いやすいです。
使い方としては、お互いが問題を解いてみて、各自の回答をこの本の基準に照らして採点するといういたってシンプルなものです。一応、制限時間の80分以内に回答するよう心がけていますが、1時間あれば解き終わることが多いので、あまり気にせず好き勝手やってます。
さて、各設問ごとの私たちの回答とその点数を以下に掲載します。マーカーは加点箇所です。
なお、試験問題全文はこちらからダウンロードできます(模範解答はありません!そのための「ふぞろい」です)。
第1問
業績が好調であった A 社の代目社長の時代に進められた事業展開について、以下の設問に答えよ。
(設問1)
当初立ち上げた一般印刷事業などの事業展開によって A 社は成長を遂げることができた。その要因として、どのようなことが考えられるか。100 字以内で述べよ。
ダンナの回答
独自で技術開発に取り組んで印刷精度を向上させたことで学校アルバム事業や高い印刷精度が求められる美術印刷事業に参入したほか、社員教育に注力し企画力等を向上させたことが他社との差別化に繋がったこと。(98字)
ヨメの回答
独自の技術開発により印刷精度を向上させ、それを水平展開することで学校アルバム事業の拡大や美術印刷事業への参入を実現した事。また、社員教育に注力し、企画力やデザイン力で他社と差別化できるようになった事。(99字)
(設問2)
1990 年代後半になっても売上の大半を学校アルバム事業が占めており、A 社の代目社長が推し進めた新規事業が大きな成果を上げてきたとはいえない状況であった。その要因として、どのようなことが考えられるか。100 字以内で述べよ。
ダンナの回答
自社企画の印刷関連のオリジナル製品を開発し、企業研修事業や教育関連事業に参入したほか、コンサルティング事業や雑誌の出版事業にも手を伸ばしたが、それらの間にシナジーが薄く、経営資源の分散を招いたこと。(99字)
ヨメの回答
自社企画の印刷関連のオリジナル製品が商品見本市などでの販売のみで市場に浸透しにくかった事。また、その他に手がけた事業は幅広くA社の既存事業との関連性が低いためうまく需要を取り込めなかった事。(95字)
第2問
A 社の現社長(5代目)の経営改革に関連して、以下の設問に答えよ。
(設問1)
A 社が、新規のアルバム事業を拡大していく際に留意すべき点について、これまでの学校アルバム事業の展開との違いを考慮しながら、中小企業診断士として、どのような助言をするか。100 字以内で述べよ。
ダンナの回答
少子化の中で学校数が減少し学校アルバム市場が縮小しているほか、学校とのパイプ役を担ってきた写真館数も減少している。このため、事業規模維持のためには、これまでよりも新規市場や需要の開拓が重要となること。(100字)
ヨメの回答
新規のアルバム事業では、より広く一般消費者もターゲットに広告宣伝活動を行う必要がある。また需要が卒業式前後に集中する学校アルバムと異なり、急な受注の増減にも対応しうる柔軟な生産体制の構築が求められる。(100字)
(設問2)
A 社では、これまで、学校アルバム事業を中核に据えた機能別組織体制を採用していたが、複数の事業間で全社的に人材の流動性を確保する組織に改変した理由を、100 字以内で述べよ。
ダンナの回答
新たな需要に対応するためには、学校アルバム事業に適応するよう編成された機能別組織よりも、全社が連動し人材の流動性が確保でき、複数の事業間に横串が通っているような事業別組織のほうが適しているため。(96字)
ヨメの回答
卒業式シーズンに向けては学校アルバム事業に人員を集中させ、美術館や企業からの大型案件があれば人員を多く投入する、など各事業の受注量の波に応じた人員配置を行うことで人的資源の有効活用が可能となるため。(99字)
第3問
業績低迷が続く A 社が有能な人材を確保していくためには、どういった人事施策を導入することが有効であると考えられるか。中小企業診断士として、100 字以内で助言せよ。
ダンナの回答
多様化した顧客ニーズに対応するためには、様々なバックグラウンドや考え方を有する社員を採用する必要があり、こうした人材を活用する上では、当社が強みを有している新人社員研修等の社員教育を継続すること。(98字)
ヨメの回答
A社に勤務することで得られるスキルを明確にし、社員のスキルアップを奨励する制度を導入する。能力に応じた人事評価を実施する。福利厚生制度を充実させ、社員のモチベーションアップにつなげる。(90字)
結果と学び
結果
ダンナ:59点、ヨメ:45点
初回としては、まあこんなもんでしょうかね。少しずつブラッシュアップされていくと思います。
学び
お作法(設問に対する答え方)
設問 | 回答 |
その要因として、どのようなことが考えられるか。 | 要因は、①…、②…、③…こと。 |
理由を、100 字以内で述べよ。 | 理由は、①…、②…、③…こと。 |
A 社が、新規のアルバム事業を拡大していく際に留意すべき点について、これまでの学校アルバム事業の展開との違いを考慮しながら、中小企業診断士として、どのような助言をするか。 | 違いは、…こと。留意点は、…こと。 |
理由や要因など、「1つだけ」聞かれている設問。 | 冒頭の「理由は」、「要因は」は省略。 |
どういった人事施策を導入することが有効であると考えられるか。中小企業診断士として、100 字以内で助言せよ。 | 助言は、①…により~を図ること、②…により~を図ること、③…により~を図ること。 (施策だけでなくその効果まで書き込むこと!) |
全体を通した留意点
- (書きたくなるが、)回答に理由は要らない。
- 代わりに色々な要素を盛り込む。
- 具体的な事例でなく抽象化したワードの方が字数の削減に繋がる。
- つまり、「ぽい」ことをいろいろ盛り込んで「どや」回答を作れればOK(模範解答を読む限り、それほどケースに対して掘り下げている印象は受けない。が、模範解答が示されない試験においては、十分に有効な戦略であると思料)。
- 与件文に書かれていないことは、原則書かない。
本事例で整理しておくべき基礎知識
- 機能別組織の特徴点
- 有能な人材を確保していくうえでの人事施策(一般論でOK)
復習すべき問題
- 第2問(設問1)
- 第2問(設問2)